校長 小林です
9月27日、いじめ予防授業の学校視察がありました。いじめ予防授業は吹田市内の全小・中学校で行われているもので、トリプルチェンジという冊子を使っていじめを生み出さないような学校風土を作ることを目的に、ここの児童のいじめに許さないという意識の向上を図る内容でおこなっているものです。この日は実際の授業の様子を市教育委員会の指導主事が視察に来られました。
いじめが起こる原因として2つのキーワードがあります。1つはアンバランスパワー、もう一つはシンキングエラーです。アンバランスパワーは子どもの人間関係の中での力の不均衡、シンキングエラーは「〇〇はこれくらいやられても気にしていない」「△△はいじられて喜んでいる」というような誤った捉え方、考え方を指します。いじめに遭ったら「やはた」(やめてという、はなれる、たすけを求める)行動をとる、いじめと出会ったらHERO行動をとる〔H...Help(助ける勇気、助けを求める勇気) E...Empathy(共感性) R...Respect(相手の尊重) O...Open mind(心を開き受け入れる)〕ということを学年の発達段階に合わせて学びます。この学習が始まって5年が経ち、これらのキーワードは子どもたちの中に定着してきています。しかし、実際にいじめ事案が起きた時、まさしくそれは「シンキングエラー」であり「アンバランスパワー」であるということがよくあり、これらを知識の問題では終わらせずに、実際の自分たちの生活に投影して考えることがこれからの課題だと思います。ただ、最近では児童の中に「いじめには加わらない」といった雰囲気が醸成されてきていることを感じることもよくあり、良い傾向だなと思っています。