「美意の按配」は、昔の中国かインドの辺りの王様と家来の噺です。
ラグビーの平尾誠二さんが生前、笑福亭鶴瓶師匠から聞いたそうです。
王様は家来と森の奥へ虎狩りに行きました。
首尾よく、虎を倒したのでそばまで行くと、虎はまだ生きていて、
王様の小指を食いちぎってしまいました。
王様は怒りました。
「お前がいながら、なんでこんなことになるねん!?」
すると家来は「起きてしもたことは、仕方がありません。
これも美意の按配ですから。」と言いました。
「何の言い訳やねん!」と、王様は家来を牢屋にほりこみました。
またまた王様はノコノコ一人で虎狩りに出かけました。
森の奥まで行き過ぎて、知らない部族に捕らえられました。
「こいつを生贄にせよ!」と裸にされ、ゴシゴシ洗われました。
ところが、小指が欠けている。これじゃあダメじゃん!と言って
見逃してもらいました。
命からがら帰ってきた王様は家来に言いました。
すると家来は、「そうなんですよ。これが美意の按配なんですよ。
王様は小指が欠けていて助かった。私は牢屋に入れられて助かった。
過去のいやなことや困ったことも、すべては未来につながってるんですよ。」
だとさ。
今、困難の真っただ中にいる人。もうダメだ~。と落ち込んでいる人へ。
大丈夫!これも美意の按配なんですよ。 大丈夫! ドンマイ!!
人のせいや、世の中のせいにせず、前に向かってぼちぼちいこか!
若い時、地下鉄の駅で会った鶴瓶さんは左のような人でした。古いか~!?