校長 小林です。前回からの続きです。
広島駅から平和公園へ向かう途中に通った広島城では子どもたちから感嘆の声が漏れていました。そして紙屋町の繁華街のビルが途切れると唐突に原爆ドームが目の前に現れます。子どもたちからは声にならないような声が聞こえてきました。原爆ドームは補強工事がされているものの、中に転がっている瓦礫や曲がった鉄骨などは当時のまま。そんな様子を見ながら平和セレモニーをするために「原爆の子の像」に向かいました。
「原爆の子の像」では中学校の大きな団体がセレモニーをしていたので、それを待って、本校の平和セレモニーをしました。子どもたちは練習してきたとおりに、大きな声で堂々と言葉を述べていたことが印象的でした。全校児童に折ってもらった千羽鶴を碑に供え、最後にこの日まで何度も歌った「折り鶴」を歌って平和セレモニーを終了しました。千羽鶴は近くの収納ブースに移す決まりになっているので、代表がこの日の収納場所に移しました。
平和セレモニーの後は原爆ドームを背景にクラス写真を撮った後、昼食をいただきました。朝早かったのにも関わらず、愛情のこもったお弁当を用意していただき、みんなはそれをおいしそうにパクパクといただいていました。
昼食の後には原爆慰霊碑前の幅の広い階段を利用して学年全体での記念写真を撮り、広島平和記念資料館の見学に向かいました。今から76年前、人類が同じ人類に向けて行ったことをその目でしっかり見届けようという意識をもっての見学です。ただ、見るのがしんどい児童も居ますので、そこは無理をせず私と一緒に資料館周辺の見学をしながら待機しました。前日まで子どもたちはしっかりと事前学習をし、知識としては原爆のことが頭に入っていたと思いますが、資料館の物言わぬ展示品たちは、子どもたちの想像をはるかに超えて子どもたちの心に語りかけてきます。資料館を出てきた子どもたちはみな真剣な表情で言葉少なでした。