特別支援コーディネーターの先生が4年生のクラスで出前授業をしました。『誰にとってもよりよい社会って』と題した授業です。
「パラリンピックを見た人いますか?」の問いかけから始まりました。子どもたちにこんな社会の話のお話をしました。
『ここは、車椅子ユーザーの人たちの社会です。車椅子バスケットボールで盛り上がるこの町は、自動販売機も家の高さも、車椅子ユーザーの人に合わせて作られています。二足歩行のAさんは、うっかりすると頭をぶつけてしまうので、腰をかがめて生活をいます。かがんで腰を痛める人のために、対策会議が行われます。みんな車椅子を使えばいいと会議で決まりました。』
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ここで、子どもたちはどう思うか考えました。「なんで多い人に合わせるの?」「自分たちの思いを聞いてほしい」「その人に合わせたものをつくってほしい」「会議の参加者は、全員車椅子ユーザーだったから、他の人も入れればいい。そしたらいろんな意見が出る」
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現実の社会はどうだろう、問いかけます。「多い人に合わせて作られている社会」
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誰にとってもよりよい社会にするためには、どうしたらいいだろう。最後に、子どもたちは今日の授業の感想を書きました。
「今日の学習で気づいたことは、二足歩行が自分たちは普通だとおもっていたけど、車椅子ユーザーの立場に立って考えてみて「ふつう」は自分の「ふつう」だということに気が付きました。二足歩行中心になっているから、二足歩行をみんなが「ふつう」と言っているということを。車椅子ユーザーは車椅子ユーザーが「ふつう」だと思いました。」
「自分たちは楽で快適かもしれないけど、自分たちとは違う他の人にとってはむずかしくて辛くなってしまうようなこともあるということを改めて実感しました。今はだれもが生きやすくて快適に暮らせたりはしていなくて、もう少し進歩した方が良いと思います。これからは一人ひとりが暮らしやすいようにしていきたいと思いました。」
「その人にはできること、できないこと、人と違いがあるということがわかった。しょうがいがあるからってできないことはないということがわかった。なんでも手伝ってあげればいいわけでもないし、手伝ってあげなくてもいいってわけでもないことがわかった。自分にできることは工夫すること。今私は見てるだけじゃなくてできることがあるか考える。できることがあったらその時にやる。」
誰にとってもよりよい社会がいい。これからの生活の中で、学びの中で、気づき、考え、行動していく子どもたちに育ってほしいと思います。