『ごんぎつね』という物語教材を使い、描写などの叙述から登場人物の心情の変化を読み取ります。場面を結び付けたり比べたりすることで登場人物の変化に気づけるよう、発問の工夫をした授業を行いました。
始めは、「あなたは、いわしのつぐないはよいと思うか、悪いと思うか」を問います。「謝ろうとしている」「いわしをとっているからダメ」「悪気はないと思う...」ごんに対する子どもたちの見方はいろいろです。
次は、「ごんはどうして「いいことをした」と思っているのか」を考えました。さらに「ごんは「これはしまった」と思ったのはなぜか」を考えます。ごんについて、今までの授業でまとめた人物像を振り返り、思い返しながら考えました。
ひとり学びでは、物語に向き合い、言葉を丁寧に読み取っていきました。その後グループで交流して、自分の考えや想像したことを話し合いました。
「あんなきずまでつけられて」という表現に「あんな」の言葉に心に止めた児童がいました。ごんの行動の変化に気づける言葉で想像を膨らませたことでしょう。友達の意見にハッとした児童もいました。最後にごんの気づきについて話し合いました。そしてごんの思いを振り返りながら、『ごん日記』を書きました。
研究会では、「可能性を感じる子どもたちですね」と講師の先生から言葉をいただきました。また、ひとり学びを繰り返すことで言葉の見方考え方がついてきていると評価いただきました。発問について、グループで話し合いました。発問を焦点化し、子どもたちが考えたい、伝えたいと思える授業を作れるよう、研究を進めていきます。