「絵本の面白さに気づき、絵本を通して友達と関わることを楽しむ」を目標に、2週にわたって授業がありました。その2週目の自立活動の時間を保護者の方に参観していただきました。
『ぼくはいったいなんやねん』という絵本を使っての授業です。この本には、自分が何をするものかわからない主人公の道具が登場します。いろいろなものと出会って、自分はカニスプーンだということがわかるというお話です。
そのストーリーを使って、題して、『ぼくはいったいなんやねん』パート2を創ろう!ということで、それぞれのグループに提示された道具が何なのか、何をするものなのかを考え、書き出していきました。
「初めて見る!」「見たことあるけどなんやったっけ?」と材質や形などから想像を膨らませ、「これするものかな?」「こう使うんじゃないかな?」と話し合いが進みました。ここまでが1週目。
2週目の参観では、1週目の話し合いをもとに、セリフ形式にし、ペープサートで発表する学習です。お話を思い出して、先生たちが見本のペープサートをしてくれました。そして、今日の特別ゲスト『ぼくはいったいなんやねん』の作者岡田よしたかさんをご紹介。みんなびっくりしましたが、今日の学習に切り替えて、セリフを考えたり、ペープサートを使って役割分担し、ペア班で見せ合いをしました。
1時間という時間の中で、自分のセリフをなりきって読む子がいたり、セリフの言葉に共感したり、コミュニケーション・人間関係の形成の目標に大いに近づきました。それは、保護者の方に見てもらうという意欲と、作者岡田よしたかさんご本人にこの授業を見ていただけるということがモチベーションになったのは、間違いないでしょう。
懇談にも少し参加いただき、お話をしていただきました。印象に残ったのは「読み聞かせは、お話の内容や作者は忘れても、だれが読んでくれたかは覚えているもの」ということばです。そう言われて、先生に読んでもらった記憶やわが子に読んだ記憶がよみがえり、ほわっと温かい気持ちになりました。
おうちの方へ、忙しい毎日だと思いますが、子どもたちと一緒に絵本を通して素敵な時間を作ってほしい、温かい思い出がきっとできますよ。