1958年の南極観測隊は想像以上の雪と氷に
越冬をあきらめて帰国することになりました。
南極観測船「宗谷」も近くまでたどり着けず
やむを得ずヘリコプターでの救助活動に。
そこで犬ぞりをひくカラフト犬15頭は
置き去りにせざる負えませんでした。
犬係の北村隊員は次の年にまた参加。
「どうしても、残してしまった犬のお葬式をしてやりたい。」と
再び南極の昭和基地に。
すると2頭の犬が走り回っていました。
どの犬か?分からず順番に名前を呼んでいくと
「タロ!」「ジロ!」の呼びかけに反応しました。
2頭の犬が生き残っていたのです。
15頭中。くさりにつながったまま死んだ犬が7頭。
逃げた犬が8頭。そのうちの2頭が「タロとジロ」です。
ところがその後に、新たな発見があったことは世間ではあまり
知られていません。
9年後の1968年に近くにもう1頭の死骸が見つかりました。
特徴から行方不明の「リキ」に違いない!
そうです、リキは普段からタロとジロ一番年下の世話をしていたそうです。
鎖から解放されて自由になった犬の中で、リキだけはタロ、ジロのそばを離れず
世話をしながら、7歳の高齢犬だったことで、最後は力尽きてしまったのだろう。
現在、北村さんはは九州大学の名誉教授で、ご高齢ですが、
「タロ、ジロの奇跡の物語は日本中に伝わったが、その2頭を
守っていたリキのことも、どうか忘れないでやっください。」
とお話しでした。
ええ話や~!