9月1日、第3回校長ランチ会を開催しました。
今回も、保護者の方、地域の方にご参加いただき、子どもたちと同じ給食を囲みながら、学校のこと、地域のこと、そして子どもたちの未来について語り合いました。
この日の給食は、ご飯、牛乳、みそ汁、照り焼き風ハンバーグ、やみつききゅうり。ご飯には吹田市内でつくられたお米が使われていました。
「パンは週に何回なんですか?」
「牛乳は今、ストローを使わずに飲むんですね」
そんな何気ない会話から始まるのも、校長ランチ会のおもしろさです。
🔳今の北山田小学校は、地域の歴史の上にある
給食を食べながら、話は自然と北山田小学校や山田地域の昔の姿へ。
かつて北山田小学校には、今よりはるかに多くの子どもたちが通っていたこと。地域の人口が増えていく中で、学校と地域の方々が一緒になってスポーツ活動などを立ち上げ、人と人とのつながりをつくってきたこと。
長年この地域に関わってこられた方だからこそ語れる話に、みんなで耳を傾けました。
今、私たちが「北山田小学校」と呼んでいる学校は、校舎や教職員だけでできているのではありません。
これまでこの地域で子どもたちを育ててこられた、たくさんの方々の思いや営みの上に、今の学校がある。
そんなことを改めて感じる時間になりました。
🔳「子どもを信頼する」から始まる学校づくり
私からは、北山田小学校が大切にしている学校づくりについてもお話ししました。
その出発点は、「子どもを信頼する」ことです。
子どもは本来、「よりよくありたい」と思っている。そして、自分で学び、成長していく力をもっている。
だから、大人が先回りしてすべてを決め、「こうしなさい」「あれをしてはいけません」と指示するだけではなく、
「あなたはどうしたい?」
と問いかけ、子ども自身が考え、選び、決める機会を大切にしたいと考えています。
学校教育目標「自律・協働・創造」も、その考えにつながっています。
自分で考え、判断し、行動する「自律」。
違いを「豊かさ」として受け止め、ともに考える「協働」。
そして、仲間と新しいものを生み出し、課題を解決していく「創造」。
その根っこにあるのが、今年度特に大切にしている「主体性」と「当事者性」です。
🔳「間違っても大丈夫」な学校でありたい
参加者の皆さんとの対話は「失敗」や「間違い」の話へと広がっていきました。
失敗しないように大人が先回りすることが、本当に子どものためになるのだろうか。
大切なのは、失敗しないことではなく、失敗した後に、自分で考え、やり直せることではないか。
そんな話をしていると、授業を見てくださった保護者の方から、こんな言葉をいただきました。
「子どもが間違った答えを出しても、先生が『なぜそう考えたの?』と丁寧に聞いて、その考えをみんなの学びにつなげていたのが印象的でした」
とてもうれしい言葉でした。
間違いを「消す」のではなく、間違いからみんなで学ぶ。
「間違っても大丈夫」「失敗してもやり直せる」
そう思える安心感があるからこそ、子どもは自分の考えを表現し、新しいことにも挑戦できるのだと思います。
🔳YouTubeや生成AIと、どう付き合う?
さらに話題は、スマートフォンやYouTube、生成AIへ。
「孫がYouTubeをずっと見ているけれど、大人はどこまで止めたらいいんだろう?」
そんな率直な問いも出されました。
便利なものが増え、簡単に情報を手に入れられる時代だからこそ、「禁止する」「自由にさせる」の二択ではなく、子どもと一緒に考えることが大切なのではないか。
そして、流れてきた情報をそのまま信じるのではなく、
「本当にそうなのかな?」
と立ち止まり、自分の頭で考える力も、これからますます必要になります。
一方で、どれだけデジタルが発達しても、人と直接出会い、話すことの価値はなくなりません。
自分とは違う人と話すから、「そんな見方もあるんだ」と気づく。自分の考えが揺さぶられたり、深まったりする。
考えてみれば、校長ランチ会そのものが、そんな「対話」の場なのだと思います。
🔳海外から見えてきた「日本のよさ」
海外で仕事をされている保護者の方(水泳参観とランチ会のために帰国されたとのこと!嬉しすぎます!)からは、
「海外に住んでみて、日本は本当にすばらしい国だと気づいた。子どもたちにも、できれば一度外から日本を見てほしい」
というお話がありました。
また、別の保護者さんからは、フィリピンを訪れた高校生のお子さんが、安全さや清潔さなど、日本では当たり前だと思っていたことの価値に初めて気づいたという話も。
外に出るからこそ、内側にいる時には見えなかったものが見えてくる。
これは学校も同じなのかもしれません。
教職員には見えていない学校のよさや課題を、保護者の方が教えてくれる。今の保護者や教職員が知らない地域の歴史を、地域の方が教えてくれる。
立場も年代も経験も違う人が集まるからこそ、学校を見る視点が豊かになっていきます。
🔳「地域とともにある学校」は、対話から
私が今年度、特に大切にしているのが、「地域とともにある学校づくり」です。
私のイメージでは、地域や保護者の皆さんは、子どもたちが育つ「土壌」です。
豊かな土壌の中で、子どもたちは木のように育っていく。
教職員は異動がありますから、この地域を通り過ぎていく「風」のような存在かもしれません。それでも、ここにいる間に光や刺激を届け、地域の皆さんと一緒に子どもたちの成長を支えることはできます。
学校だけで子どもを育てるのでも、家庭だけで育てるのでもありません。
学校・家庭・地域のみんなで育てる。
そして、そんな地域で育った子どもたちが大人になった時、
「自分はこの地域に育ててもらった」
「今度は自分が、この地域のために何かしたい」
と思ってくれたら...。
それこそが、地域がこれからも続いていく力になるのではないでしょうか。
給食を囲みながら話していると、一つの話題からまた次の話題が生まれ、いつの間にか学校や子どもたち、地域の未来についてみんなで考えている。
今回も、時間が足りなくなるほど話の尽きないランチ会になりました。
また、お話している中で、看護師をされている保護者さんから、
「以前勤めていた病院のドクターがめちゃくちゃ熱い方で、全国を回って養護教諭を対象に研修をしたりしているんですが、今回「学校ER」という本を出されたんです。是非学校で活用いただけたらと思って持ってきました!」
と、本を寄贈いただきました。感謝です。
子どもたちの健康と安全のため、命を守るために職員で活用させていただきます。
学校を「学校に任せる場所」から、みんなが関わり、みんなでつくる場所へ。
「自分の学校は自分がつくる」は、子どもたちだけに向けた言葉ではありません。
保護者も、地域の方も、教職員も、みんなが北山田小学校をつくる一人です。
また次回のランチ会が楽しみです。
