10月3日(金)
9月8日から4週間、本校で教育実習を行ってきた実習生の先生方が、それぞれの研究授業を終え、今日で実習期間を終了します。
この4週間、先生方はまるでスポンジのように学校の空気を吸収しながら、授業づくりや生徒との関わりに真剣に取り組んでくれました。朝の打ち合わせから放課後の振り返りまで、日々の積み重ねが、先生方の表情や言葉にしっかりと刻まれていました。
そして、実習担当の先生方の指導ぶりは、まさに職人が技術と志を若い弟子に手渡すかのように、一つひとつの場面に心を込めて向き合ってくださいました。教えることの奥深さ、子どもたちと向き合うことの難しさと面白さを、実習生の先生方はその背中からしっかりと受け取ってくれたことでしょう。
研究授業では、生徒のみなさんの温かいまなざしや、実習生の先生方への思いやりある言動に、私自身も心を打たれました。緊張気味の先生方にそっと声をかけたり、真剣に授業に向き合ったりと、なんとも温かい雰囲気が充満していました。「佐井寺中生、ほんとに優しいなぁ」と、しみじみ実感しました。
本校が目指すのは、「教員も生徒も、学び合い、育ち合う学校」。今回の教育実習は、その理念を見事に体現してくれました。先生方が学び、生徒たちが育ち、そしてその逆もまた然り。互いに影響を与え合いながら、学校という場が少しずつ豊かになっていく。そんな瞬間を、何度も目にすることができました。
さて、世の中では「教員不足」「なり手不足」といった言葉が飛び交っています。確かに、現場は楽な仕事ではありません。でも、だからこそ私は声を大にして言いたいのです。
教職は、子どもたちの未来に関わる、かけがえのない仕事です。
教職は、人の成長に寄り添い、自分自身も深く学び続けられる、魅力ある仕事です。
実習生の先生方が、採用試験を突破し、"先生" として教壇に立ち、子どもたちのそばにいてくれる日を、心から楽しみにしています。そして、これから社会人として一歩踏み出そうとしている若者が「先生になりたい」と思えるような学校づくりを、佐井寺中キャストのみなさんと共に、情熱をもって、でも堅苦しくなりすぎずに進めていきたいと思います。教育実習お疲れ様でした。
そして放課後には、先生たち向けの校内研修会が行われました。本校の児童生徒支援コーディネーターの先生とSSWがタッグを組んで、「チーム学校による生徒支援」をテーマに "主体的な研修" を企画・運営してくださいました。非常に分かりやすい資料を提示していただきながら、具体的なケースに応じた支援をグループワークで協議し、学びを深めました。実習生のみなさんも参加しました。「先生も学び続けているんだ」ということも感じてもらえてとても良かったです。
校長 大江健規