11月28日(木)
今日は、終日、本校において初任者研修が実施されました。
午前中は、本校で教職1年目の二人の先生による研究授業、午後は、本校の国語科の先生が
初任者のみなさん向けに模範授業を行いました。市教委からは、指導主事がお越しになりました。
3クラスで研究授業となり、授業のない先生も多く参観に来られましたので、生徒のみなさんも
少し緊張したのではないでしょうか。私は、できるだけ多くの人に、できるだけ多くの機会で
佐井寺中生の学ぶ姿を見ていただき、より良い授業づくりにつなげることができればと考えて
いますので、これからも伸びやかに活動している姿、挑戦している姿、深く考える姿、
様々な佐井寺中生の姿を見せてくださいね。生徒のみなさん、少し見られるのに
慣れてきましたか?
2時間目は、1年生国語「故事成語」について、学習班の仲間に解説するという授業でした。
故事成語の意味について学ぶのと同時に、「話すこと」の力も伸ばしていこうというものでした。
多くの生徒がスピーチ原稿を読むという形で、説明をしていましたが、中には話し方に強弱をつけたり
原稿なし、自分たちの日常に置きかえて分かりやすく説明している人もいて、これからが楽しみです。
3時間目は、2年生数学「ブーメラン型の図形の角度」についての授業でした。
ブーメラン型と名付けた図形の角に関して、補助線を引くことで考え、学習班の仲間に説明して
みようというものでした。最後には、そのことが、たまたまじゃなく、どんな角度でも成り立つ
ことを文字を使って説明するというところまで深めました。具体的な角度が分かっているときに
ついては説明できるのですが、文字を使っての説明となると少し難易度が上がります。しかし、
最後には、クラス全体に向けて説明に挑戦した人もいました。素晴らしいです。
数学では「一般化」と言われる学びの手順になります。これからも登場しますよ。頑張ってください。
本校で、教職1年目を過ごしている2人の先生、着実に力をつけてきています。まわりで支えている
先輩の先生方も非常に熱心で丁寧です。
佐井寺中には、本校を「初任校」とする先生が多く在籍しています。
佐井寺中生の学びと育ちを支えながら、先生たち自身も「教職員としての学びと育ち」を意識して
研究と修養に、積極的に励んでいただきたいと、いつも考えています。
6時間目は、2年生国語 物語「小さな手袋」の読みを深め、解説スピーチをするという内容でした。
まず驚いたのは、この授業、最初に先生が簡単な準備をしたあとは、生徒が司会しながら授業を進めていく
というもので、教卓に先生の姿はありません。さらに驚いたのは、物語のなかから自分が気になる部分を
引用して、その解釈をスピーチしていくのですが、その解釈の深さ、根拠、なにより自分というフィルター
をしっかり通っての結論であること。素晴らしかったです! スピーチの質の高さに驚嘆しました。
さらにさらに、スピーチ内容について、それを聞いた生徒が感想を述べる場面があるのですが、
その感想の的確さ、しっかりとした表現、非常に秀逸です。
これまで、国語の授業で積みあげてきた文章の読みと表現力、存分に活かされていました。
それは、1つ1つの授業のつなぎ方や単元の構成、積み上げるべき資質・能力を、先読みしながら
長いスパンで計画し、着実に生徒のみなさんをレベルアップさせている、国語科担当の先生のカリキュラム
マネジメントがあってこそです。参観した初任者のみなさんも、刺激になったのではないでしょうか。
今後、ぜひ挑戦してみて欲しいと思います。
そして、各研究授業後に、的確かつ分かりやすく、指導・助言していただいた教育センターの
指導主事のみなさま、ありがとうございました。
すべてが終わって一息ついた後、「1日に3つも研究授業があるなんて、11月28日を
『授業づくりの日』にしようか」と、教頭先生と微笑みあって、帰宅の途につきました。
充実した1日でした。 校長 大江健規