7月21日(火)
研修DAYの午後は、山田東中学校区の4校園の全教職員が一堂に会しての研修でした。
山田東中学校ブロックとして、今年度重点的に取り組もうとしているのは、不登校対応です。
研修内容を検討する際、表層的な対応方法や知識だけを学ぶことよりも、その土台となる我々教職員が子どもをどう捉えるのかという「子ども観」を中学校ブロックの全教職員で擦り合わせ、共通理解を図り、ベクトルを整えることが、4校園の一人ひとりの子どもにとって魅力ある学校園づくりにつながるのではないかと考えました。
そこで、考えたのが、講師の先生のお話を聴くという、受け身の研修ではなく、対話によって「子ども観」を擦り合わせる「哲学対話」でした。
そこで講師、ファシリテーターとしてお願いしたのは、僕が大好きで尊敬している苫野一徳さん(哲学者・教育学者)。しかし、多忙のため、本校に来ていただくことが難しかったことから、紹介いただいたのが、苫野さんらが昨年の10月に立ち上げられた一般社団法人ホンシツカンシュ。早速連絡を取った結果、その代表理事である杉本さんに熊本からお越しいただけることとなりました。
今回の研修は14時から17時。3時間ガッツリと対話しました。
内容は2部構成で、1部が本質観取「信頼とは何か」。僕から研修の趣旨説明を行ってから杉本さんから本質観取や哲学対話の説明を経て、4・5名のグループで実際に本質観取に取り組みました。本質観取では、「信頼されていると感じた経験」「信頼していると感じた経験」「信頼できないと感じた経験」など、参加者が「信頼」に関わる様々な具体的な事例を出し合い、そこから共通する「キーワード」を見出し、それらのキーワードから、「信頼とは・・・・・・である」という言葉にしていきました。
初めは「哲学」と聞くと、「むずかしそう・・・」という印象だった方が多いようでしたが、始まってみるとどんどん対話が活発になり、表情も生き生きしていきました。20グループが対話に熱中している体育館は、なんともエネルギー溢れる素敵な空間となっていました。
途中で10分の休憩をはさみましたが、休憩中も対話し続けているグループがいくつもあり、まさに「主体的・対話的」な姿が見られたので、とても嬉しく感じたところです。
そして、各グループが最終的にそれぞれの対話を経て、「信頼とは・・・・・である」という言葉に紡ぐことができ、そこに至った対話のプロセスも共有してくれたので、聴いている他のグループにとっても大変学びのある時間となりました。
そして、2部は、1部で紡いだ「信頼」の本質定義に基づき、「子どもを信頼するとはどういうことか」について対話しました。本質観取とは異なり、哲学対話は共通了解を見出すところまで行きつく必要はないので、それぞれのグループで、「信頼」に関わって、教師と子どもとの関係において当てはまる部分と難しい部分を見出したり、子どもを信頼することについての疑問や問題意識を出し合ったりしたうえで、その問いについて自由に対話する時間となりました。
こんなにも脳みそに汗をかくほど思考し、中学校ブロックの教職員がごちゃ混ぜになって哲学することは、中学校ブロックとして子どもにとって魅力ある学校園づくりにつながると確信できる時間となりました。そして、子どもにとって魅力ある学校園になれば、不登校の課題についても少しずつ改善していくのではないかと思っています。
今日は、教職員と子どもが互いに信頼し合える魅力ある学校園づくりの第一歩。これからも我々教職員は、今日考えたことをきっかけに「子どもを信頼するとはどういうことか」を常に問い続けていきたいと思います。
