シリーズの最後は、年長児ぞう組について書きます。
ぞう組は、どんぐり村の秋祭りでどんなことをするか、丁寧に話し合いを進めてきました。
具体的には、
「どんぐり村で何をするか?」
から始まって、遊戯室でグループごとにステージをすることに決まりました。
・組体操
・ダンス
・大縄跳び
・クイズ
・劇
最終的に、この5つに決まりました。子供たちは自分の興味のある出し物にグループとして入ります。
そして、
「クラスの出し物の名前を何にするか?」
ということも丁寧に話し合いました。
・ハイパーぞう組スペシャル
・ぞう組スーパースペシャルタイム
・すーぱーぞうぐみスペシャル
などなど、たくさんの候補が出ましたが、
互いに、
「この名前はかっこいいからこれがいい」
「この名前は、言いやすいからこれがいい」等、自分の意見を全員の前で伝えました。もちろん、様々な意見がありますから、一つにまとまるまでには時間がかかります。しかし、そこを教師が決めてしまうのではなく、あくまで子供同士での話し合いで決められるよう、担任はじっと話を聞きながら待っていました。多数決をとってみたものの、どうしても譲れない子供もいるので、なかなか話は決まりません。
すると、ある子が、
「○○がいい。だって、それだとひよこ組(年少児のこと)も言いやすいから」という意見を言い、それまで違う名前の意見だった子供も、それを聞くと「なるほど」と納得し、すーぱーぞうぐみスペシャルという名前に決まりました。決まり方が何とも優しいですよね。
名前が決まると、看板を作ったり、衣装を作ったりと、秋祭りに向けての準備が進んでいきました。
上の写真は、グループの練習の合間に看板を作っているところです。どんぐり村なので、どんぐりの帽子を作りました♬
看板には、
・字が得意な子供は看板の字を
・絵が得意な子供は、葉っぱの絵を
それぞれかいています。
「秋といえば葉っぱよな」「そやな」
「そうや! うさぎ組もひよこ組もいるから、うさぎとひよこも描こう!」「あっじゃあぞうも描こう!」「いいね!」
等、看板を囲んで、自然な流れで話し合いながら一つの作品を仕上げていく子供たちを見て、本当にすごいなと感じました。
運動会やこの参観に向けての話し合いを経て、子供たちにとっては"話し合って決めること"が当たり前になっているのでしょうね。
こちらが組体操グループ。これはタワーという演技です。
こちらはダンスグループです。
【まとめ】
ぞう組のこのような話し合い活動は、時間はかかります。しかし、
多人数で様々な意見がある中、互いに少しずつ妥協しながら一つの結論を出していく。
という、民主主義の基本を経験したと思います。
このような、小学校以降おとなになるまでずっと続いていく、"人とのかかわり"に必要なことを経験できた子供たちも、卒園まで後4か月。
これからも、遊びを通して成長していく子供たちの姿をお伝えしていきます!