5月7日(水)
今日は4連休明けということで、私は、まだ身体と気持ちが解凍されていっているイカのような状態で
柔らかくなるまで時間がかかりそうです。しかし、佐井寺中生はとてもアクティブです!
2時間目に、3年生理科の授業を参観しました。 注目している「生殖」の授業です。
今日は理科室で、顕微鏡を使って観察をしながら進んでいく授業でした。
課題は「根はなぜ伸びるのか?」 これは非常に解釈が難しい課題です!
「根は何のために伸びるのか?」「根はどうやって伸びるのか?」受け取り方によって何を観察するかが
かわりそうです。顕微鏡で観察するのはタマネギの根です。細胞や核、塩酸、酢酸などいきなり理科用語
満載で始まりました。3年生は、テキパキと手順をこなし、根が拡大された状態にたどりつき、スケッチを
し始めました。器具を使った実験や観察に何度も取り組んできたので非常に手際がいいです。さすがです!
スケッチを参考にして、根が伸びる仕組みについての考察をメモし始めました。
特に先生からの指示はないのですが、問いを自分で読み、ワークシートを埋めていきます。
悩んでいる人は、仲間に聴いたり、メモをのぞかせてもらいながら、まとめていきます。
3年生の主体的に学ぶ姿勢、素晴らしいです。
しかし、観察やまとめが進んでいくにつれて、私は少し気になることがありました。
「あれ?この観察はいったい何のためにしているんだろう?何を目指しているんだろう?」というもの。
みなさん順調に観察を進めてはいますが、目的や着地点が少し遠のいていっているように感じました。
何人かに「これ、なんで観察しているの?」と聞いてみました。「根の場所によって細胞の数が違う」や
「分裂しているのが分かった」などのつぶやきはあるのですが、今日の課題である「根はなぜ伸びる?」
に立ち戻るところまで、なかなか辿り着かない様子でタイムアップでした。
学びを進める際には、機械的に進んでいかないよう、クリティカルに考えるために、
いつも最初の問いに立ち戻ることが大切だと私は思います。続きの授業の最初はそこからのスタートです。
最終の問いである「イチゴの品質をなるべく一定にするには?」「新種を開発する方法は?」という
課題に到達するまであと2時間。いよいよ複雑に絡まり合ってきた各授業での学び。
この単元を通して、3年生がどんな結論にたどりつくのか、とても楽しみです。
校長 大江健規