11月6日(水)
代休明けの今日は、3年生の理科と1年生の社会の授業を参観しました。
理科の授業は、力に関するまとめの課題でした。内容は、
「海上で重さ100トンをこえる石を運ぶためには?」
この課題をゴム栓を石に見立てて、さまざまな材料を利用して模擬実験をし、検証しました。
生徒のみなさんは、すぐに実験にとりかかり、試行錯誤を繰り返しました。
すると「浮力」「表面積」「体積」「重心」など、これまで学んだ用語があちこちでつぶやかれ始め
「筏に乗せるというのではうまくいかないのかも」「石は水の中に浮かせればいいのでは」と
どんどんアイデアが飛び出してきます。すごく時間はかかりましたが、最終的にはいくつかの班が
見事に石を水中で運搬できる方法にたどりつきました。まとめの時間には、力の矢印を書いている
人や「つり合い」という言葉も出てきて、全体での説明に挑戦する人もいました。
仮説や予想どおりにいかない、先入観を取り除かないといけない、理科の実験にはそんな難しさがあり、
そこが楽しいところです。
欲をいうならば、なぜゴム栓の重さを知ろうとしなかったのか、です。浮力において質量と体積の関係は
学んでいるので、「重さを量る」という作業があれば、もしかしたら、何度も失敗することなく、
計算で適切な方法を見いだせたかもしれません。習ったことを使うとは、そういうことではないかなと。
社会の授業は、資料やデータ、指標から読み取ることで分かる「国の豊かさとは?」
全員が役割と目的を持ち、「資源」「農業」「子ども」という観点で様々なデータを読み取り
分析し、学習班内でシェアリングするというものでした。
私はまだ、社会の授業は座学のイメージが抜けきれませんが、非常にアクティブな授業展開でした。
ペアワーク、グループワーク、そして同じ観点で分析している人が集まって情報交換、
最後は学習班内で学んだことのシェアリング。50分間かなり活動しましたので、まとまるかな
と思っていましたが、全班の全員がシェアリングの場面で発言をし、同じ班の人が仲間の声に耳を
傾けていました。
生徒のみなさんの活動は素晴らしかったですが、何といってもそれをデザインしコーディネートする
社会科担当の先生のパワーには驚かされました。
欲をいうならば、ICT端末の活用でしょうか。たくさんの情報に惑わされてはいけませんが、最新の
情報を得るためには必要不可欠ですね。
2学期に入り、生徒のみなさんに「背伸びやジャンプ」をたくさん経験してもらえるよう、
先生たちの授業づくりのチャレンジは続いていきます。 校長 大江健規