★コラム[けんかの仲裁]★

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 先日の3歳児と5歳児のかかわりの様子をお伝えします。

園庭で好きな遊びをしている時に3歳児ひよこ組の子2人がスクーターの取り合いをしていました。お互いにスクーターの持ち手を握って動きません。それを見つけたのが、5歳児ぞう組の子どもたちです。すぐに先生に知らせに来ました。

せんせい! ひよこぐみのこがけんかしてる!

見に行くと、確かに互いに黙ってスクーターを握り、すごい表情でにらみあっています。よく見ると、お互いにすごい力で引っ張り合っていたようで、スクーターを持つ手が震えるほどでした。

ぞう組A児「さっきからな、ずっとけんかしてるねん」

ぞう組B児「順番やでって言っても聞いてくれへんねん。先生何とかして」

そこで、こえをかけようかと思ったのですが、ぞう組の子どもたちで知恵を出し合って解決してほしいなと思い、

T「わかった。じゃあ2人がどうやったら仲直りできるか、みんなで考えてみて」

と子どもたちに任せてみることにしました。

すると、いろいろと声をかける子どもたち。

「10秒たったら交代したら? そのかわり、まってるあいだ、わたしとあそぼ!」

「どうしたかったの? いってごらん?」などなど。

でも、ひよこ組の2人は納得しません。すると、ある子がひらめきました。遠くからスクーターを持ってきて、

「ほら! これで2つあるよ!」と声をかけたのです。

すごいなと思ってその様子を見ていると、それでもひよこ組の2人は納得しません。おそらく、今2人が握り合っているのとは違う種類のスクーターだったからです。ぞう組のその子はしばらく考えて、今度はまた違うスクーターを持ってきました。今度は2人が握っているのと同じ色のスクーターでした。

「ほら! これで2つ同じやつがあるよ! どうぞ!」

すると、2人はずっとスクーターを譲らず握っていた手を離し、2台になったスクーターを1台ずつ分けあって乗り始めました。

その姿を見て、ぞう組の子どもたちは、

「よかった! たいへんやったなあ」

と互いに顔を見合わせてホッとしていました。こうして、けんかは無事子どもたちのおかげで解決することができました。これのすごいところはどこかなと考えてみると、

・相手がどうしてほしいのかを考える(相手の立場に立って考える)。

・実際にいろいろと声をかけたり、持ってきたりして試してみる。

昨年までの縦割りと違い、同年齢保育になりましたが、こういった子ども同士のかかわりをたいせつにしていきたいです。

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このページは、ウェブ管理者が2018年5月20日 18:01に書いたブログ記事です。

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