10月5日ブログの続きです。
翌朝、お寺の方々にお礼を述べて出発し、当時北海道のニセコ駅と並ぶ全国でたった2つのカタカナ名の駅マキノに寄り、その後は琵琶湖の西岸を大阪へ向けてひた走ります。我々が国鉄の路線に合わせて「湖西線」と呼んでいた国道161号線が琵琶湖にくっついたり離れたりしながら走っているのですが、この国道には自転車レーンがあって、非常に走りやすいのです。さらには、路面の所々に数値が書いてあり、最初は何を意味するのか分からなかったのですが、1kmごとに打ってある数値だと気づいた後は、さらに軽快にペダルをこげるようになりました。手元の時計で時間を測り、時速60kmだと1時間に60kmだから1kmを1分、時速30kmだとその半分で1kmを2分、時速20kmだと1kmを3分となるので、自分の自転車速度が計れるのです。ちょっとペースが落ちたとか、上がったとか、一喜一憂しながらの巡行は、走りに気持ちの変化をもたらしてくれて、非常に楽しいものとなりました。横風に恐怖を感じながら走った前日の東岸とは雲泥の差です。
また、気候のいい9月の連休中とあって琵琶湖岸には多くのサイクリストがいましたが、それらしき自転車同士がすれ違うと、お互いに右手を上げて挨拶し合うのです。オートバイでツーリングをしている人も手を挙げて挨拶してくれ、自分の力だけで移動することに醍醐味を覚えていたツーリングですが、あちこちの道路に名前も知らない多くの仲間がいるように感じて、新たな楽しみを見つけた気分でした。ひょっとすると、現在の私が生徒と挨拶をするときに手を上げるのはこの時についた習慣かもしれません。
すみませんが、まだもう少し次回へ続きます。
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