2年生英語科少人数授業のひとこま。
練習問題の答えを黒板に書いてもらう場面です。
K先生
「はい。じゃあ、誰かボランティアで前に書いてくれる人。」
(*英語のvolunteerは、もともと、「自分から進んでやる人」の意味があります。)
「あれ?いませんか?...あ、4番、○○くん、やってくれるの?ありがとう。」
「前に来て黒板に書いてもらうのは、別に正解ではありません。正解でなくていいんです。
自分が、こうかなと思ったことを書けばいいんです。
まちがってかまいません。
わざとまちがうことはないけど、まちがってくれたら、
こういうまちがいをしがちなので気をつけようねという、みんなの勉強になります。」
自信がなくても「1番、僕やるわ。」と手が挙がります。
いい雰囲気の授業だなぁと思いました。
1冊の絵本を思い出しました。すてきな詩がのっています。
ご興味があれば、「教室はまちがうところだ」で検索をかけてみてください。
教室はまちがうところだ
まきた しんじ
教室はまちがうところだ みんなどしどし手をあげて まちがった意見を 言おうじゃないか まちがった答えを 言おうじゃないか まちがうことを おそれちゃいけない まちがったものを ワラっちゃいけない まちがった意見を まちがった答えを ああじゃあないか こうじゃあないかと みんなで出しあい 言い合うなかで ほんとのものを 見つけていくのだ そうしてみんなで 伸びていくのだ いつも正しくまちがいのない 答えをしなくちゃならんと思って そういうとこだと思っているから まちがうことがこわくてこわくて 手もあげないで小さくなって 黙りこくって時間がすぎる しかたがないから先生だけが 勝手にしやべって生徒はうわのそら それじゃあちっとも伸びてはいけない 神様でさえまちがう世のなか ましてこれから人間になろうと している僕らがまちがったって なにがおかしいあたりまえじゃないか うつむきうつむき そうっとあげた手 はじめてあげた手 先生がさした どきりと胸が大きく鳴って どぎっどきっと体が燃えて 立ったとたんに忘れてしまった なんだかぼそぼそしゃべったけれども なにを言ったか ちんぷんかんぷん 私はことりと座ってしまった 体がすうっと涼しくなって ああ言やあよかった こう言やあよかった あとでいいこと浮かんでくるのに それでいいのだ いくどもいくども おんなじことをくりかえすうちに それからだんだんどきりがやんで 言いたいことが言えてくるのだ はじめからうまいこと言えるはずないんだ はじめから答えが当たるはずないんだ なんどもなんども言ってるうちに まちがううちに 言いたいことの半分くらいは どうやらこうやら言えてくるのだ そうしてたまには答えも当たる まちがいだらけの僕らの教室 おそれちゃいけないワラッちゃいけない 安心して手をあげろ 安心してまちがえや まちがったってワラッたり ばかにしたりおこったり そんなものはおりゃあせん まちがったって誰かがよ なおしてくれるし教えてくれる 困ったときには先生が ない知恵しぼって教えるで そんな教室作ろうやあ おまえへんだと言われたって あんたちがうと言われたって そう思うだからしょうがない だれかがかりにもワラッたら まちがうことがなぜわるい まちがってることわかればよ 人が言おうが言うまいが おらあ自分であらためる わからなけりゃあそのかわり 誰が言おうとこずこうと おらあ根性曲げねえだ そんな教室作ろうやあ
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