続きです
時を経て、高校~大学生時代には、友人たちと「私ってどうして自分なの?」とか「宇宙はどうなっている?」「死んだらどうなる?」など、色々なテーマで夜通し語り明かすことが何度かありましたが、そこでなんとなく友人たちの感覚に違和感を覚えていました。それは、「周囲の友人たちに比べて、自分は死ぬことをあまり恐れていない。」ということだったのです。当時はその原因がわかりませんでしたが、ひょっとすると、既に1回死にかけているからかな、と考えるようになりました。川で溺れかけた時の絶望感や挫折、死神がゆっくりゆっくりとしかも確実に近寄ってくる恐怖、一度生きることをあきらめたこれらの体験は、その後の人生に、どちらかと言えば良い影響を与えているかもしれません。いつからか、溺れかけた経験自体、とっても貴重なものだと確信するようになりました。
頑張ることもあきらめないことも大事ですが、あきらめることも大事だと私は信じていますし、挫折してみるのも悪くはありません。助けられたからこそ、今こんなことも言えるのですが、とにかくどんなことでも体験してみることは尊いことだと思います。
最後に、川に飛び込んで私を助けていただいた男性はもちろん、一緒に遊んでいた友人をはじめ、私の命をつないでいただいた方々のおかげで、今こうして皆様に伝えることができます。過去にもそして現在でもかかわっていただいている多くの皆様に感謝の気持ちを表しながら、キーボードを置きたいと思います。とりとめのない、拙い文章を最後までご拝読いただきありがとうございました。また、本稿を読んで不快な思いをされた方々には謹んでお詫び申し上げます。